約2週間後に依頼していた洗い加工のサンプルが送られてきました。
左から、「ワンウォッシュ(水洗い)」、「バイオウォッシュ(セルラーゼ酵素)」、「ブリーチウォッシュ(バイオ+漂白)」です。
ちょっとカジュアル感が強いかなという印象です。
これらを踏まえ、洗い工場の担当者の方とも再度打ち合わせをおこない、
今回は製品洗いではなく、反物の状態から洗う「原反洗い」にて対応することに決定しました。
理由としては、
1.製品洗いはそのままではカジュアルよりに仕上がってしまうこと。
2.ボタンも本水牛ボタンを使用しているため、洗いの際に割れるものがあること。
3.原反洗い後に製品化することであらかじめ、斜行や収縮を想定しないで裁断できること、
つまり、収縮を想定した裁断用の型紙を用意しなくてもよいこと。
4.のりが付いていない分、生地も堅さが取れて、縫製しやすいこと。
ということで、一旦、洗い加工についての検証は終了、
と思っていたのですが、
洗い工場の方から「USED加工もできますよ。」とのお話、
それなら、とことんやってみようということで、「USED加工」のサンプル作りにもチャレンジしました。
今回は「原反洗い」後のデニムトラウザーズにUSED加工をしていただくことにしました。
USED加工後には加工時の毛羽や溶剤を落とすため、洗いをかけなければならないのですが、
事前に「原反洗い」することで、洗いによる縮みも考慮しなくてもよくなるからです。
また、ボタンもUSED加工後の後付けにすることで、ボタンの割れや外れにも対処することにしました。
どのような加工が希望かということだったので、USED加工に際し、以下のような依頼をしました。
「30代半ばから40代ぐらいのカッコいい大人のためのデニムトラウザーズ。
キレイ目で、ジャケットにもTシャツにも合わせて穿けるデニムトラウザーズ。
キズやキズ補修加工は不要、濃いめの色残しで、前ポケットや後ろのポケット口にアタリがついて
股のあたりにヒゲが入るくらいの加工でお願いします。」
それからさらに2週間経ち、「USED加工」のサンプルが上がってきました。
いかがでしょうか?
ほぼ依頼通り、というか想像以上にカッコいい「USED加工」のデニムトラウザーズが出来上がってきました。
以上の過程を経て、次回、最終形のCALSAの本格デニムトラウザーズをご紹介していきます。
ここに来てくれた方にいいことがありますように。
「CALSA長崎トラウザーズ」本サイト → https://calsa.jp