最近はこちらの「裏」ブログの更新も「表」のブログの内容とほぼ同じものになってしまっており、恐縮です。

こちらは「裏」ということなので、トラウザーズ以外のことも含めて服に関する小ネタを【服ネタ】として、
少しずつでもアップしていきたいと思います。

それでは記念すべき第一回目の【服ネタ 其の壱】は「ファスナー」について取り上げてみたいと思います。

日本では「チャック」、「ファスナー」、「ジッパー」、「スライドファスナー」、「ジップファスナー」など、
いろいろな呼び名があるのですが、正式名は「スライドファスナー」だそうです。

その起源は1891年、アメリカのホイットコム・ジャドソン(Whitcomb Judson)が、
友達が靴の紐を結ぶのにいらいらしているのをヒントに考え出したものでした。

最初は一列に並んだ『かぎ針』と『ワッカ状の金具』で作られたもので、クラスプロケット(Clasp-Locker)と
名付けて特許をとり、1893年にシカゴで開催された世界博にも展示しましたが、『かぎ針』がすぐ外れたり
して、あまり実用的ではなかったようです。

それから十数年後の1913年、アメリカのギデオン・サンドバック(Gideon Sundback)が、
ジャドソンのアイデアに工夫を加えて、軽くて、小さく、現在の形に近い『ファスナー』を作りました。

ホックレス・ファスナー(Hookless Fastener)と名付けられ、ブーツだけでなく衣服や財布にでも使える
実用性の高いものだったようです。

「ジッパー」と呼ばれるようになったのは、1923年にゴッドリッチ社(B. F. Goodrich Company)が、
ゴム製のオーバーブーツを発売したときにホックレス・ファスナーを採用して、「ジッパーブーツ」と名付けたためです。

「ジッパー」というのは同社が作った造語ですが、ジップ(Zip)から来ており、布地を裂くときに発する
「ビューッ」という音のことなのです。

ちなみにアメリカでは弾丸が超スピードで飛ぶ時の音もジップ(Zip)と言います。

この「ビューッ」という音の響きをネーミングしたのが受け、ジッパーブーツが大ヒット、
「ジッパー」自体もたちまちアメリカ、そして、全世界に広がっていきました。

次回も「ファスナー」についても書いていきます。

ここに来てくれた方にいいことがありますように。