今回は試作裁断についてです。
まずは前回引いたパターン(型紙)を各パーツごとに切り
離したものを用意します。
その後、試作用の生地(表地)に型紙のパーツを並べて、
一番、生地がムダにならないように、つまり、一番生地の
使用量が少なくて済むように場所を決めます。
洋服一着作るために必要な生地の長さのことを
「要尺(ようじゃく)」と言いますが、要尺が少な
ければ、それだけ生地代が節約できるので、ここは頭の
使いどころです。
通常、生地の反物の巾にもよりますが、一般的な反巾の
場合のトラウザーズ(スラックス)一本当たりの要尺は
1.3~1.5mだと言われています。
(ここで気づかれた方もいらっしゃるかと思いますが、
洋服の場合、「はば」は「幅」ではなく、「巾」を
使います。理由は早く書けるからかなぁ?)
今回、「長崎トラウザーズ」の一番の売りになる
部分でもあるのですが、実は、トラウザーズの内側
もすべて表地の生地を使用しようと考えています。
下の写真からはちょっとわかりづらいかもしれませんが、
ポケットに使われる生地などもすべて表地で裁断する
ため、要尺は2.0mを超えます。
贅沢な使い方になるのですが、せっかくいい生地を
使うんだから、その風合いをより肌で感じてもらいたい
という想いでこの仕様に決めました。
これは生地にチャコ入れをしているところです。
顔は写ってないけど、真剣です。
それでは次回に続きます。
ここに来てくれた方にいいことがありますように。