(生地が裁たれていくのってわかります〜?
カットの過程が伝わればと思い作成しました。
実は動画の撮り忘れで、スライド作るのに苦労しました。
ちゃんと動画を撮ってればよかった~。)
今回は試作裁断の続きです。
前回、生地にチャコ入れをしたのですが、
今回はそのチャコのラインに沿って生地をカット
していきます。
まず、生地をカットするにあたっての裁断の基本は以下の
通りです。
1.生地がずれないよう、「おもし」や「裁断クリップ」
で固定する。
(とにかく、ずれないことが大事です。)
(左が「おもし」、右が「裁断クリップ」です。)
2.できるだけ生地の近くに手を添えて、カットする。
(ずれないように、ずれないように。)
3.はさみが常に自分の右側に来るように切る。
(右利きの場合)
(はさみを不自然な方向に向けるよりも、
はさみが自然な方向に向けるよう、
体を動かせと教わりました。)
4.小さなもの(パーツ)から切っていく。
(小さなものほどずれやすいというのもありますし、
そもそも、マーキング(位置決め)の際に大きな
パーツからセットしていくので、小さなパーツは
その周り、つまり、外側になってしまうので、
小さなパーツからカットすることになります。)
5.カーブは短いストロークで切っていく。
(はさみを広げた時に生地が引き上げられて、
カットが不揃いになります。)
6.カットの時に、刃先は絶対に上げない。
(特に、下になる刃が、作業台から離れると生地が
引き上げられて、ずれやすくなります。)
7.カットしている途中で両刃が閉じ切らないように
切っていく。
(閉じ切ってしまうと、次のカットとの段差が
できて、ギザギザになりやすい。)
8.カットの時には、他のチャコのラインや裁ち切り
に突き当たるまで切っていく。
(途中でカットの方向を変えると、長い生地が
びらびらと残ってしまい、それが引っかかって、
生地がずれることがあります。)
何でもそうなのですが、最初が肝心。
もちろん、パターンが悪ければ、いいトラウザーズ
(スラックス)はできませんし、
裁断が悪ければ、左右の寸法が違ってしまい、
ちぐはぐなトラウザーズ(スラックス)になって
しまいます。
後工程になればなるほど、修正が難しくなりますし、
できるだけ初工程の裁断で2枚の生地が同じ大きさに
なるよう、注意を払って、カットしていきます。
最後に裁ちばさみの扱い方について、ちょっとだけ。
まず、一番大事なことは、裁ちばさみで生地以外の
ものは切らない。
(すごく大事です。すぐ刃が欠けてしまい、
切れ味が悪くなります。)
その他、お手入れについてですが、
裁ちばさみは使用後に生地のほこりなどを布やブラシ
などで落とし、油を浸した布に巻いて、保管します。
そうすることで、錆を防ぎます。
当社ではミシン油を生地に浸して、巻いておきます。
ミシン油は実は植物性の油なんですよ。
ですからサラダ油でもいいそうです。
こんな感じで保管します。
数パターン型紙を引いているのですが、
どんな縫い上がりになるのか、楽しみです。
次回からはそのあたりを。それではまた。
ここに来てくれた方にいいことがありますように。