(このパーツもトラウザーズ(スラックス)に使われています。
読み進めると名前がわかります。)
今回は試作縫製の13回目として、
組み立て工程の帯(おび)付け工程を説明していきます。
前回、2本の筒がつながり、ようやくトラウザーズ(スラックス)らしく
なってきたのですが、帯(おび)パーツを縫い合わせることによって、
さらにトラウザーズ(スラックス)らしさが増してきます。
まずはおさらいですが、帯(おび)パーツはこちらになります。
(帯パーツの作り方はトラウザーズ(スラックス)試作縫製(3)(パーツ工程)(帯(おび)編)をご覧ください。)
こちらを左足(上前(うわまえ))側、右足(下前(したまえ))側の
身頃(みごろ)上端に1.0cmの縫い代で縫い合わせていきます。
ちょっと見にくいですが、白線部分が縫い合わせ部分になります。
こちらは縫い合わせているところです。
縫い合わせるとそれぞれこのようになります。
(左足側 上前(うわまえ))
(右足側 下前(したまえ))
その後、業界では前カン(まえかん)と言いますが、
フロント部分のフックを打っていきます。
(一番上の写真は前カンの拡大写真です。)
(左足側 上前(うわまえ))側 オスカン
(右足側 下前(したまえ))側 メスカン
ちなみにこちらが自動の前カン打ち機になります。
前カンを自動供給してくれる優れものです。
その後、フロント部分の縫い代を隠すため、
フロント部分の閉じ縫いをおこない、ひっくり返して、
アイロン処理をおこない、キレイに形状を整えます。
(左足側 上前(うわまえ))裏側
(右足側 下前(したまえ))裏側
あらためて、表側から見ると、このようになります。
ずいぶん、トラウザーズ(スラックス)っぽくなってきませんでしたか?
この状態では、ご覧のように、手前側、尻合わせの部分が縫われていない状態です。
よって、次回は尻合わせの工程から説明していきます。
ここに来てくれた方にいいことがありますように。