(前立てパーツを前身頃(まえみごろ)に縫い付けている写真です。)
今回は試作縫製の12回目として、
組み立て工程の前立てパーツ付けと天狗パーツ付けを説明していきます。
前回、左右それぞれの足を入れる2本の筒ができるまでを説明しましたが、
今回はその2本の筒をつなげていきます。
つなげ方の手順としまして、まず、以前、パーツ作りのところで
説明した前立て(まえたて)というパーツを左足側の
前身頃(まえみごろ)の前ぐりに縫い付けます。
こちらが前立てパーツです。
ここで鋭い方はもうお気づきかもしれませんが、いままでの生地と色が違う!
そう、この工程あたりで勢いに乗って作り過ぎたのか、試作縫製の際の写真を
あまり撮っていなくて、見直してみると使えないものばかりだったのです。
ちょっとぞっとしたのですが、今回はすみません、
別の生地を使って、説明していきます。
こちらが前立てパーツを裏返ししたものです。
ファスナーが裏側にきます。
この状態で、左足側(上前)の前身頃(まえみごろ)の前ぐり部分に重ねて
縫い付けていきます。
前立てパーツと左足側の前身頃(まえみごろ)を重ねて、
一番上端からファスナー止まりの位置まで、8mmのステッチで
縫い合わせていきます。
こちらが縫い合わせた状態です。
ここで注意点ですが、この縫い合わせの際に、下側に隠れているファスナーは
縫い込まないようにします。(のちほど天狗パーツと縫い合わせるので。)
その後、縫い合わせの部分(表に見えないので地縫い(じぬい)と言います。)を
表側に開いて、飾りステッチを入れます。
わかりづらいので、拡大してみると、確かにステッチが入っています。
こちらは飾りとしてのステッチの意味合いももちろんあるのですが、
一番の目的は内側の縫い代が起きたり、寄れたりしないようにするためという
押さえステッチの役割があるのです。
次に天狗(てんぐ)パーツとさきほどの前立てパーツに縫い付けているファスナーを
縫い合わせていきます。
おさらいですが、こちらが天狗パーツです。
下側の写真が天狗パーツとさきほど前立てを付けた左足側の前身頃です。
前立てパーツに縫い付けているファスナーを外側に出しておきます。
こちらをこのように重ねます。
さらに、反対側の右足側(下前)の前身頃(まえみごろ)を裏側にして重ねます。
こちらもさきほどと同様に一番上端からファスナー止まりの位置まで、
8mmのステッチで縫い合わせていきます。
そして、そちらを表側に開くと、
ついに、左足側と右足側の前身頃(まえみごろ)がつながりました!
そして、ファスナーの開け閉めでフロント部分の開閉も可能になりました!
やった~!
毎日やってることなんですが、一枚一枚写真を撮って、文章を書いていると
つながった感がじわっと出てきて、ちょっとうれしくなってしまいました。
年甲斐もなく、はしゃいでしまい、すみません。
ちなみに最後の最後になのですが、もともとの試作縫製で前身頃(まえみごろ)が
つながった時の写真はかろうじて撮っていました。
こんな感じです。
次回からは帯び付け(おびつけ)工程について説明していきたいと思います。
ここに来てくれた方にいいことがありますように。